モノラインってなに? 知っておきましょう、モノラインの基礎知識。

モノラインの基礎知識

新 着 情 報

寡占状態のベースは、高い参入障壁

 モノライン保険業界への新規参入には、高い障壁があります。こうした参入障壁が、大手4社の寡占状態を作り出していると見られています。

初期投下に必要な資本が多額であり、また、事業の性格上、長期にわたるリスクテイクが許容される必要がある。
必要な水準の保証ポートフォリオを築き上げるまでには相当の期間が必要。それまでの間は、投下資本に対する収益水準が低いことを余儀なくされる。
高い専門性のあるスキルを身に付けたスタッフを十分に揃える必要がある。
格付け会社からトリプルAの格付けを付与されるのは容易なことではない。モノライン保険会社に対して格付け会社が設定している評価項目は広範にわたっており、新規参入会社がそれを満たすことは困難を極める。
監督当局による規制をクリアして、事業免許を取得する必要がある。

保証料による安定した収入構造

 アップフロント方式で受け取った保証量料は、会計上は保証期間中、保証残高に応じて繰延計上されます。分割方式の保証料は、受取ったその期に計上されます。モノライン保険会社は、受取った保証料や蓄積された余剰金を、ダブルA、トリプルAといったクレジットクオリティーの高い債券への投資に充てるのが一般的で、その運用収入が全収入の半分近くを占めているところもあります。
 
 保証期間中に計上されつづける保証料と、安定した運用収益によって、モノライン保険会社の収入構造は長期的に安定しています。期首時点で、その期の総収入の8割以上が確定するとも言われており、そのため新規の保証案件を無理に獲得する必要もありません。それが、厳格かつ保守的な保証引受基準を維持する基盤になっています。


保証料の概要

 金融保証の対価としてモノライン保険会社が受取る保証料は、プライマリー市場では発行体から、セカンダリー市場では投資家から支払われます。一般に、地方債ではアップフロント方式、ストラクチャード・ファイナンス案件では分割方式で支払われます。
 
 保証料は、保証債務の元本をベースに計算されます。保証料率は、個別案件のリスクを勘案して、発行体が保証無しで発行した場合と、モノライン保険会社の保証付きで発行した場合の、想定される調達コストの差の範囲内に設定されます。そうすることで、調達コストを削減するという、発行体が金融保証を利用するメリットが保たることになります。


セカンダリー市場での金融保証

 セカンダリー市場とは、債券の流通市場のことです。債券発行体による債券の発行が、プライマリー市場と呼ばれて区別されます。
 
 金融保証は、プライマリー市場において、債券の発行体に対して付与されることが多いのですが、セカンダリー市場において、発行済みの保証無し債券を保有する投資家に対して付与されることもあります。
 
 投資家がポートフォリオを組替えて投資の安全性を高めたり、債権の流動性を高めたりするため行なわれるのが、セカンダリー市場での金融保証です。


債券引受金融機関(投資銀行)にとってのメリット

 債券引受金融機関(投資銀行)にとっては、マーケットでの債権販売をいかにうまく成功させるかが重要課題です。そのために、発行体と投資家双方にとって、適正な条件を設定するために、モノライン保険会社の金融保証を活用していると言えるでしょう。

(債券引受金融機関(投資銀行)にとってのメリット)

大型案件や複雑な案件の場合でも、モノライン保険会社の保証が付いている債券には、相場観がすでに形成されているため、発行時の引受リスクを削減できる。
複雑なリスクを、単純モノライン保険会社のリスクに転換することができる。
モノライン保険会社の多様で高度な金融技術を活用できる。
格付け会社のモノライン保険会社に対する認知により、発行手続きを迅速化できる。